全日本剣道連盟制定居合

現代剣道に慣れた修行者や初心者にも古流居合の稽古に参入し易くすることを目的として制定された居合の形ですが、半分近くは数種類の古流の奥伝の形を元としており、身に着ける手の内や居合腰、抜きつけなどの技術や理合は、そのまま高度な古流の技にも応用できる奥深さがあります。昇段審査や大会の指定技とも成るため、必修の居合の形といえます。
1. 前
2. 後ろ
3. 受け流し
4. 柄当て
5. 袈裟切り
6. 諸手突き
7. 三方切り
8. 顔面当て
9. 添え手突き
10. 四方切り
11. 総切り
12. 抜き打ち
夢想神伝流
中山 博道 先生が創始され、後に高弟の先生方により夢想神伝流という名称に改められました。
中山 博道 先生は、戦国時代末期の武芸者である林崎甚助重信公を流祖とする土佐の下村派無雙神傳英信流の第十六代継承者の細川義昌公より免許を允可され当流を継承されました。夢想神伝流は、中山 博道 先生を始めとする高弟の先生方により様々な工夫が施され今日に至っていますが、流祖から続く居合の技と精神を今日まで継承している流派の一つです。
早良居合同好会では、中伝の早抜や全ての組太刀を稽古できる、福岡でも数少ない稽古場所の一つです。特に組太刀の稽古は、中伝の英信流の技と表裏の関係にあるような技や、居合と和(柔術)の橋渡しとなるような技があり、かつては武士の総合武術であった夢想神伝流の技の体系内において、本来の居合の技の在るべき姿を垣間見ることができます。
初伝(大森流)
1. 初発刀
2. 左刀
3. 右刀
4. 當刀
5. 陰陽進退
6. 流刀
7. 順刀
8. 逆刀
9. 勢中刀
10. 虎乱刀
11. 陰陽進退(替業)
12. 抜刀(抜き打ち)
中伝(英信流)
1. 横雲
2. 虎一足
3. 稲妻
4. 浮雲
5. 山颪
6. 岩波
7. 鱗返
8. 浪返
9. 滝落
10. 抜打
奥伝(重信流) 座業
1. 霞
2. 脛囲
3. 四方
4. 戸詰
5. 戸脇
6. 棚下
7. 両詰
8. 虎走
中伝(英信流) 早抜(十本一本)
1. 片手早抜
2. 諸手早抜
奥伝(重信流) 立業
1. 行連
2. 連達
3. 惣捲
4. 総留
5. 信夫
6. 行違
7. 袖擦返
8. 門入
9. 壁添
10. 受流
11. 暇乞(一)
12. 暇乞(二)
13. 暇乞(三)
太刀打ちの位
1. 出合
2. 拳取
3. 請流
4. 請込
5. 月影
6. 水月刀
7. 絶妙剣
8. 独妙剣
9. 心明剣
10. 打込
位取り
1. 出合
2. 拳取
3. 出撃(雷)
4. 撃流(詰流)
5. 鐔留
6. 柄詰
7. 神妙剣
8. 返討
9. 正眼
詰居合の位
1. 八相(発草)
2. 拳取
3. 岩波
4. 八重垣
5. 鱗返
6. 位弛
7. 燕返
8. 眼関落
9. 水月刀
10. 霞剣
11. 討込
大小詰
1. 抱詰
2. 骨捥(骨防)
3. 柄留
4. 小手留
5. 胸取
6. 右伏
7. 左伏
8. 山影詰
大小立詰
1. 〆捕
2. 袖擦返
3. 鐔返
4. 骨捥返(骨防返)
5. 蜻蛉返
6. 乱曲
7. 電光石火
詰の位
1. 抱詰
2. 脇壺
3. 胸取
4. 詰掛
5. 燕返
6. 逆手返
7. 物見打
大剣取
1. 無剣
2. 水石
3. 外石
4. 鉄石
5. 栄眼
6. 栄月
7. 山風
8. 橇橋
9. 雷電
10. 水月
小太刀之位
1. 左請眼
2. 右請眼
3. 中請眼
4. 當中劔
5. 下段ノ弛
6. 上段ノ弛
試し斬り
全剣連制定居合、夢想神伝流の形による試斬を行い、普段の形稽古で本当に斬れる振りが出来ているのか、確認します。